Lesson1では司法書士業界の現状を俯瞰し、いろいろな角度から見てきました。
その中で、司法書士数の増加、案件の減少傾向ということから、司法書士業界で新人司法書士が生き残っていくためには、クライアントに支持され続ける司法書士でなければならないということが見えてきました。
それでは、クライアントに支持され続ける司法書士であるためには、どのようなことが求められるのでしょうか。
まず、クライアントは司法書士に対して、自分の抱えている課題を解決するために相談をするのですから、プロフェッショナルとしての能力を求めてきているのだということは間違いありません。
クライアントの課題を解決することができなかったり、手続き上のミスが多いような司法書士は、プロフェッショナルとしての能力を問われます。
プロフェッショナルとしての能力に欠けるような司法書士は、クライアントの支持を受けることはできないことは言うまでもないでしょう。
また一方で、いくら問題解決能力が高かったとしても、クライアントを嫌な気分にさせてしまったり、案件を通してクライアントに対して満足感を与えることのできない司法書士は、クライアントからの支持を受け続けることは難しいでしょう。
クライアントに支持されつづけるということは、言い換えれば、問題解決能力が高く、更にクライアントの満足度も高く、結果としてリピーターが多いということです。
このように、司法書士の業務は、分解するとプロフェッショナルとしての側面とサービス業としての側面が併存していて、車の両輪のようにどちらを欠いてもうまく前進することができないのです。
Lesson2では、このうちサービス業としての視点を中心に、新人司法書士がクライアントの相談を受けて手続きを完了するまでの、一連の業務のポイントを見ていきたいと思います。