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はじめに
「いない。いない。司法書士~」カバンの中も机の中も探したけれど、どこにも司法書士有資格者が見つからないのです。
こいつ何言ってんだ。と思われるかもしれませんが、実はこれ、求人を行っている司法書士事務所経営者が常々思っている事なのです。
そう。今の司法書士業界は空前絶後の有資格者売り手市場なのです。
申し遅れました。
わたくし司法書士法人つむぎ代表の西谷尚志と申します。
私は平成15年から司法書士の個人事務所で勤務し、平成27年に苦節?16年をかけて司法書士試験に合格。
平成28年に個人事務所を開設し令和2年に法人化して現在に至ります。
司法書士事務所が業務を拡大するためには当然一緒に働いてくれる方の募集を行わないといけないのですが、実はこれ本当に頭が痛い話なのです。
今回はそんな司法書士業界の求人と求職についてのお話を少しさせていただければと思います。
司法書士事務所の探し方
私が知る限りですが司法書士事務所で働こうとする場合下記の方法で求職する事が一般的です。
その特徴をわかる範囲で書いてみたいと思います。
司法書士会もしくは司法書士協同組合に履歴書を置かせてもらい事務所からの連絡を待つ(大阪の場合)
履歴書を置いてもらい連絡を待つことになりますので完全に受け身の求職方法になります。
メリットはめちゃくちゃ連絡が来るので入れ食い状態になる事です。(大阪の場合)
デメリットは求職者が事務所を絞り込みができるわけではないため、実際の雇用条件は面接を受けてみないとわからないという事が多い事です。
ハローワークで探す
昔ながらの求職方法です。
メリットは雇用条件をきちんと精査できることです。
デメリットは求職票を貰いに行くのが少し面倒という事でしょうか。
インターネットの求人サイトで探す
恐らくこの方法で探される方が一番多いのではないでしょうか。
メリットは求人情報が多い事です。印象としてはハローワークより求人数が多いです。
何故ならハローワークで求人募集するには書類を沢山提出しないといけないため面倒くさいなかなかそこに手が回らないからです。
デメリットとしては司法書士以外の求人も多数存在するため絞り込みが難しく、本当に司法書士に関する全求人が表示されているのかよくわからないという事です。
司法書士の転職エージェントに登録して就職先を斡旋してもらう
最近増えてきている求人方法です。
メリットは転職エージェントの方と面談を行い、希望を伝えて条件が合う事務所を紹介して貰えることです。
デメリットとしては募集を行う側に多額の費用負担があるため、大手事務所でないとなかなか利用できないという事です。
同期や司法書士の友人のツテで探す
実はこれお薦めです。
私の事務所でもこの方法で働いてくれている方が何人もいます。
メリットは実際に働いている人に事務所の雰囲気や仕事内容について詳しく聞く事ができ、それから紹介をしてもらえる事です。
デメリットは特に思いつかないです。強いて言うなら友だちがいn
どんな事務所で働くべきなのか
上記で書いたように各種求職方法がありかつ売り手市場のため就職先自体を見つけることはそれほど難しくはないと思います。
本当に難しいのは自分がどういった事務所で働くのが良いのかという事です。
さて、司法書士という武器を持っているあなたは将来どうなりたいと思っているのでしょうか。
独立して自分の事務所を持ちたいのか。法人の役員または従業員として働きたいのか。
そこを考えずして就職先を選ぶのは本当にもったいないと私は思います。
一昔前は司法書士は独立してなんぼ。と言われていましたが今は時代が変わりました。
大手法人も増えてきており定年まで同じ事務所で働く事もできる時代です。
だからこそ自分の将来像をしっかりイメージしてそれに近づくための経験を就職先で得てもらいたいのです。
あなたが仕事に求めるものは何ですか?
ある意味ここが一番重要なところかもしれません。
専門分野に特化した司法書士になりたい
例えば将来は商業登記のある分野で第一人者と呼ばれるような司法書士になりたい。
営業するより知識をどんどん深める司法書士になりたい。
と考えるのであれば都会の商業登記に特化している事務所に就職することも一案です。
難しい商業登記は特定の事務所に依頼が集中する傾向があるので、その事務所で仕事をすれば圧倒的な経験が得られるでしょうし、他の司法書士ではなかなか対応できないような仕事ができるのであれば、将来は独立した司法書士に勝るとも劣らない収入を得られるようになると思います。
独立したい
独立しようと考えている人はどうでしょうか。独立すると基本すべて自分がしなくてはなりません。
それは不動産登記や商業登記という事だけでなく営業も経理も雑務も含めてすべてです。
そうであるならば自分が作ろうとしている事務所と同じ形態で業務をおこなっている個人または法人の事務所で働くのが良いと思います。
それは特定の業務に特化した事務所なのか何でもやっている事務所なのかの違いはあるかもしれませんが、その経験は独立したときに必ず自分を助けてくれるはずです。
仕事以外も重視したい
独立は特にしたいと思っていないけど職業として司法書士を選んで安定した給与と社会保険、有休や産休もきちんある事務所で働きたいと思っている場合はどうでしょうか。
以前の司法書士業界は個人事務所が中心でしたが今では1代限りではない継続を目的とし福利厚生を充実させた法人も数多く存在しています。
定年退職するまで働けて、仕事以外の部分も充実した人生を送るための働き方を求める環境は整ってきているのではないでしょうか。
何が言いたいかというと
ここで言いたいことは自分自身のニーズにマッチしない事務所で働いてもお互いのためにはならないという事です。
自分が求めるものをしっかり認識してそれにマッチした事務所選びを楽しんでもらいたいのです。
実際に働いて経験を積むと考えもまた変わるかもしれません。その時はその時でまた考えたらよいと思います。
そんな司法書士業界に求人の救世主が
めちゃくちゃ話を引っ張りましたが、2021年末に司法書士JOBサーチがリリースされました。
実は最初は、まあとりあえずやってみるか。。。ぐらいの気持ちだったのですが掲載されている各司法書士事務所のページを見て驚きました。
どんな事務所なのか、何をアピールしたいのか、というのが事務所ごとの個性で色鮮やかに彩られていたのです。
事務所探しにおいてこれほど有益な情報があるでしょうか。
司法書士JOBサーチは司法書士事務所の求職者が探したい司法書士事務所の情報だけで構成されており、必要な情報もきちんと記載されています。
更には事務所ごとの個性や考えも分かるようになっています。
是非事務所探しをされている方はじっくりとサイトを見て自分が求めている事務所を探してもらえたらと思います。
私自身、事務所の求人ページを作成する際は、正直に自分の想いを書き込みました。
着飾って求人するよりそれに共感してくれる人が応募してくれた方がきっと良い結果になる!と思ったからです。
結果司法書士JOBサーチ経由で2名の司法書士の方を迎え入れることができました。
今後、司法書士JOBサーチの知名度と掲載事務所数がどんどん増えることで「司法書士の求人と言えば司法書士JOBサーチ!」と変わっていくのではないかと予想しています。
最後に
本当に苦労して手に入れた司法書士資格をしっかり活用して最大限に楽しい人生を送って貰えたらと心から思っています。
そのためには将来どうなりたいかを念頭に事務所選びをすることが近道です。
皆様が良い事務所に巡り合えることを心より願っております。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
・・・・・そういえば司法書士JOBサーチ経由で面接に来られた方に対してしている質問があります。
「どうやって司法書士JOBサーチを見つけられたのですか?」
その答えが「Twitterです」だった時の事を考えると、、、怖いですねぇ。。。